今日は休日。
観光客でより一掃の賑わいを見せる小町通りを歩いていく。
久々に鶴岡八幡宮を覗いてみると、若い夫婦の結婚式が執り行われており、雅楽の厳かな音色が神社内に鳴り響く。
どうか末長くお幸せに・・・
と、部外者なりに祝電を心で読み、神社を後にすると、
やはり休日、どこも人でいっぱい。
時刻は14時を回ったところ。
夜の予定までまだ時間があるし、ちょっと賑やかな通りを離れ、閑静な山の方を散策することに。
そして突如目の前に現れる、人の列。
隠れ家的な一軒家、その看板を見ると、茶房雲母(さぼう きらら)と書いてある。
列と言っても数組だったので、
暇を持て余していた私は、カップルだらけの列に勇気を出して一人並ぶ。
さて、今日はどんな出会いが待っているのだろうか。
鎌倉駅から徒歩10分に位置する茶房雲母 閑静な山の中に突如現れる隠れ家的一軒家に訪問
ということで、今回訪問したのは、鎌倉駅西口から歩いて徒歩10分くらいに位置する、茶房雲母。
賑やかな観光スポットから少し離れた山の中に店を構える、
老舗のお茶屋さんである。
時の経過を物語るサビ具合。
もはや読めない、ガチな筆記体。
看板一つとっても、「うち、そんじょそこらのお茶屋さんではありませんよ感」がひしひしと伝わってくる。
緑に囲まれた外観も中々のものだ。
私の前には3組ほどのカップルやご夫婦が並んでおり、人気店であることが伝わってくる。
それもそのはず、こちらの茶房雲母、
食べログでもめちゃくちゃ人気の高い甘味処であり、休日でありながらこの列の少なさは、もはや奇跡としか言いようがないくらい。
新郎新婦の幸せのおこぼれ、がっちりとキャッチ。
店の前には、商品のラインナップ。
あんみつ、おしるこのメニューが並ぶ。
こう言った茶房に入るのは、どれくらいぶりだろうか。
それほど甘味処に行く機会がない私は、そもそも値段の相場というものすら分からない。
お目当の、
宇治白玉クリームあんみつ ¥900
が、高いのかそうでないのか。
そしてどれほどの一品が提供されるのか。
期待値がぐんぐん上がっていく。
このハードル、ちゃんと超えることはできるのか、雲母さんよ。
と、
列に並ぶこと10分。
2名がけテーブルが並ぶ店内に案内される。
卓上に置かれたメニューを見るも、
外で見た内容と大きく変わることはなかったので、最初から気になっていた、宇治白玉クリームあんみつを選択することに。
店内を見渡しても、カップルや観光で訪れた夫婦が目立ち、一人客の姿を目撃するには至らず。
食べたいものがあれば、一人だろうが何だろうが食べる。
世の男性諸君、まだまだ甘い。いや、真に甘いのは私のほうなのか・・・?
と、甘いもので思考を奪われた自分を、四皇ビッグマムの姿と重ねつつ、ひとつなぎの大秘宝、あんみつを待つのであった。
暖かくてモチモチな白玉が美味い!宇治白玉クリームで本気のあんみつを見た
注文してから5分ほど、最初にセッティングされたのが、
こちらのセット。
香の物と抹茶のあんみつダレ。そして、綺麗なお花。
花の名前には疎いので、多くは語らない。いや、語れないと言った方が正しい。
しかし、鮮やかで綺麗な生花に、この店のセンスを物凄く感じた次第だ。
周りを見渡すと、一人一人異なるお花が用意されている。
お花畑の如く、色々ないろで染まったそれぞれの席を見ているだけで、面白いしテンションが上がる。
花をかいだり、
上品な香の物を嗜みつつ、
いよいよ登場するのは、こちら、宇治白玉クリームあんみつ。
緑が鮮やかな白玉。
黒くひかったこし餡に抹茶クリーム。
あんずとさくらんぼの橙色もとても綺麗だ。
予想以上の見た目の美しさに圧倒。
もしメロメロの実が実在するのであれば、文句無しにこの白玉であろう。
そんな白玉に食べる前からメロメロになりつつも、抹茶のタレをかけて、
さらなるお色直しへ。
食べるのが勿体無いくらいの白玉を口へと運ぶと・・・
・・・暖かい。もっちもち。
口いっぱいに広がる白玉を堪能する。
あんみつ自体は冷たいものだが、この白玉に限っては作り立てなのか、ふんわり暖かい。
隣には抹茶アイスが鎮座しているからか、「冷たいもの」と予想を裏切られた口がビックリ。
しかし、その暖かさが白玉のモチモチ感をモチっと際立たせ、今まで食べてきた白玉史上、最もモチモチであり、ほっぺがモチっと落ちそうになる。
白玉の適温、
よわい30数年にして、初めて知る。
かわいいかわいい、橙コンビ。
剥いているのか、目面しい橙のさくらんぼ。
とても甘くて柔らかい。
あんずは甘酸っぱく、アイスやあんこで甘くなった口へのアクセントとして、いい仕事をしている。
しかも結構大きいので、チビチビと食べることに。
そしてそれらの下に敷き詰められるは、
四角い寒天と丸い黒豆。
これらと一緒にあんこを乗せて食べる。
あんみつってこんなに美味しかったんだなぁ
と、しみじみ感動。
数分前に900円が高いか安いのかで悩んでいた自分が、つくづく情けない・・・
そう思わせるほどに、高いハードルを軽々超えてきた、宇治白玉クリームあんみつ。
口の中をフラットな状態に戻してくれる、漬物のしょっぱさ。
それがそこにある限り、何度でもあんみつの感動を味わうことが出来る。
豪快に抹茶蜜をかけ、
鮮やかな宇治抹茶を、最後の一口まで堪能する。
ピンポン玉級の白玉が5つも乗っかっているので、腹持ちも中々良さそうだ。
幸せを噛み締めながら余韻に浸っていると、最後にはこぶ茶もサービスしてくれる。
そんな贅沢なひと時に、味覚だけでない感動を覚える。
甘いものとしょっぱいもの。
決して相入れることの無さそうな、二つの味覚が織りなすマジック。
だから「和」って奥深いんだよなぁ
と、「和」に服従させられた昼下がりのおやつタイムであった。
それにしても、あのモチモチ。今でも忘れられない。
1時間くらいなら並んじゃうかな・・・
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店舗詳細情報
●さぼう きらら
●住所:神奈川県鎌倉市御成町16-7
●営業時間:
[月~金]
11:00~18:00
[土・日・祝]
10:30~18:00(L.O.16:00)
●定休日:なし
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