鎌倉市の外れ、
江ノ電腰越駅の海岸から逆方向に歩いて5分ほど。
通り沿いではあるが、閑静な住宅地の中にひょっこり顔を出すお蕎麦屋さん。
わりと近所で前々から狙っていたのだが、いつも混んでおり、中々入れずじまい。
しかし、今日は一日フリー。
という事で、開店時間の11時ぴったしに、突撃。
蕎麦・・・
大好きな食べ物だ。
蕎麦と、付けつゆ。
これだけのシンプルなシステムにも関わらず、お店によって全く違う個性が出る。
今日は吉と出るのか、それとも・・・
というわけで、いざ、参らん。
腰越駅徒歩5分のお蕎麦,結 主人が手打ちする本格蕎麦屋さんで,せいろと小天丼のご飯ランチセットをチョイス
というわけで、
着きましたよ。お蕎麦 結。
ちょっと気が早く、ただいま時刻は10時50分。
という事で、お店の前で待機。
のどかな昼前のひととき。
お店の前には、
眺めて懐かしい、ビオトープ。
小さいメダカ、大きいメダカがぷかぷかスイスイと泳ぎまわる。
とても癒される空間だ。
その横に目をやれば、
蕎麦の芽。
こういう札を見ると、店主の蕎麦に対する真摯な想いが伝わり、見ているこちらも嬉しくなってくる。
そうこうしていると、あっという間にオープンの11時。
小腹も中々空いてきた。
さぁ、お待ちかねの初入店。
内装はウッド調の田舎風スタイルで、おしゃれな空間。
カウンター席が2つ。
それに、4人がけテーブルが1つ、6人がけテーブルが1つ。
さらに、4~6人がけくらいの小さな小上がりがあり、お子さんがいても家族全員で美味しい蕎麦を頂ける親切設計。
無論、私が本日一人目の客だ。
と、カウンター席に座り、
テンション高めにメニューに目を移すと、
といった具合で食事のお品書きが、ズラリ。
ほうほう、せいろ蕎麦が740円。
量までは分からないが、スタンダードなせいろでこの値段という事は、料金も特別高級というわけではない。
ますます期待値が上がっていく。
蕎麦は、せいろと田舎そば、そして十割そばも完備。
後から来た常連さんが十割そばをオーダーしていたが、日によっては無い場合もある。
そんな口ぶりで話をしていた。
定番のメニューが並び、そのどれもが魅力的であったが、
ページをめくると、お得なセットメニューが。
なるほど、
これで定番のせいろ蕎麦と天丼の両方が楽しめる。
という事で、一気に色々な味わいを楽しみたい欲張りな私は、
ご飯セット(せいろ&小天丼) ¥1150
をチョイス。
久々の新しいお蕎麦屋さん。
どんな出会いが待っているのか。
期待に胸を膨らませ、店内をジロジロしながら待つことに。
店内を見渡せば、
いたるところに地酒の一升瓶が。
このお店、日本酒にも力が入っているようで、
といった、酒飲みに嬉しいメニューも。
そして、そんなお酒のお供に最高なおつまみメニューも、
と、豊富にご用意。
だから、夜はあんなにも賑わっているのか・・・
と、納得。
板わさと天ぷらをつまみながら、日本酒をクイ。
あぁ、想像しただけでヨダレが出てくる。
それに、自家製の〆さば。
これもお店によって個性がでる一品。
さらにさらに、お蕎麦のお供にオリーブオイル・・・?
これはやった事のない組み合わせ。
いつか手合わせ願いたい。
また夜に来ないとな・・・と、この時点でリピート確定。
もちろん、
通常のビールと焼酎もあるのでご安心を。
そんなこんなで、待つ事10分。
待ちに待った、せいろ&小天丼ランチセットのお出ましだ。
歯ごたえ良し、喉越し抜群のせいろ&香ばしく、箸が止まらない小天丼に脱帽
心の底から待ち望んでいた、せいろと小天丼のセット。
見た目、100点。
大きな平皿の上で、ひときわ輝くせいろ蕎麦。
手打ちでしっかりと歯ごたえのあるタイプという事が、ビシビシと伝わってくる。
薬味は、ネギとわさび。
ザ・シンプル。
蕎麦の味を純粋に楽しめと言われているような、思い切りのいい一皿だ。
左に目をやると、茶碗より少し大きめの器に盛られた小天丼。
かき揚げとなっており、見ただけでは使われている具材がハッキリしないが、香ばしく甘い天つゆの香りが漂う。
早く胃袋にぶち込みたい。
その気持ちをグッと抑え、
まずはこちらから頂こう。
この蕎麦の美しさよ。
これを付けつゆにつけ、ズルズル。
・・・うまい。
文句のつけようがないうまさ。
しっかりとした太さ、食感があり、存在感がものすごい。
それでいて、ズルズルっとすする時の口当たりはスッキリしており、勢いよく口の中へと入ってくる。
喉越しも好みのツルツル加減で風味もよし。
このせいろ蕎麦・・・好きだ。
しかし、
たまらなくおいしいのだが、
おそばの感想って、難しい・・・
使っている素材がシンプルで、味も繊細。
あれだけ店によって個性がでると豪語したものの、「うまい」という感想しか出てこない。
うぅ、
くるしゅうない。
しかし、
ここまで見事な一品、
写真だけでもその魅力を伝えるには十分すぎるだろう。
掴んで、
付けて、
ズルズルっと啜る。
さて、口の中が冷たくなってきたら、次の出番は君。
江戸風というべきか、少し黒目のかき揚げ丼。
甘く香ばしい香りが立ち、それが食欲を注ぐ。
では、一口。
・・・うん、うまい。
具材はおそらく、
たまねぎ、にんじん、ねぎであろうか。
野菜のかき揚げ。
その中でも玉ねぎの甘さと食感、その存在感が強く感じられ、コメが進む期待通りの味に仕上がっている。
あっつあつで頂く、小天丼。
茶碗一杯くらいの量なので、そこまで多くはない。
だからこそ、一口一口が名残惜しく、どんどん少なくなっていく天丼に寂しさすら覚える。
小皿に盛られるは、大根のお漬物。
こちらは、少し甘目。なますのような感じで、柚子の風味も感じられる。
丁度いい漬かり具合で、大根のシャキッとした食感が抜群だ。
そんなこんなで黙々と食べ、
口の中が甘くなってきたので、次は蕎麦。
ズルズルっとすすって、今度は天丼。
それの繰り返し。
蕎麦屋でセットを頼む時の嬉しい、有限ループ。
時の流れは無情なもの。楽しい時間はあっという間だ。
しかし、
蕎麦屋にしかない最後の最後のお楽しみ。
そう・・・
そば湯での締め。
あったかいそば湯、付けつゆに合わせて頂く。
あぁ、おいしい。
日本人に生まれてよかったと、心から思える瞬間の一つだ。
こちら、卓上に置かれた八幡屋の香辛料。
少し一味を加え、自家製そば湯の出来上がり。
せいろにしろ、小天丼にしろ、一品一品はそこまでの量ではないが、無心で食べてあっという間にランチタイムは終了。
そば湯をすすりながら、食った食ったと高楊枝。
食べ終わる頃には、常連さんが数組座っており、いつも通りの賑やかさを見せようかというところ。
一番できて正解。
だが、これだけのおいしいメニュー、
必ず夜に食べに来たい。
お手製メニューを摘みながら、日本酒をお猪口で一杯。
締めにお蕎麦なんてきたら、こりゃ、最高の組み合わせ。
と、ランチを食いながら次の再訪に向けて思いを馳せる、
なんとも幸せな時間を堪能することができたのであった。
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●おそば ゆい
●住所:神奈川県鎌倉市腰越4-2-13
●営業時間:
11:00~14:30
17:30~21:00(L.O.20:30)
日曜営業
●定休日:
木曜日、第3水曜日
●駐車場:あり(道路を挟んで向かい、4台ほどの駐車スペースがあります)
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