今夜は出張で甲府攻め。
まだ時刻は21時だというのにも関わらず、気になっていたラーメン屋は閉店ガラガラ。
食べログを取り出し、
近隣の空いている飲食店をカンニング。
その中で目についたのが、
かにや 銀座店
かにや、、、?
銀座店、、、?
名前はともかく、ジャンルがおにぎりとのこと。
とりあえず店の前まで来てみると、
予備知識なしに入ることが躊躇われる程のしっかりとした店構え。
「かに」と「銀座」という単語。
プラス、この入り口から想像できること。
こりゃ、高級店だよなぁ
と、思わず本音がポロリ。
しかし、食べログによるとジャンルはオニギリでリーズナブル。
確かに暖簾の端っこに「おにぎり」とは書いてあるが、、、
店の中が見えないドアが余計に緊張感を後押しする。
食べログ情報を半信半疑に、
怪しいドアを恐る恐る開けてみると、、、
甲府駅から少し離れた繁華街(?)銀座通り おにぎり専門店と噂のかにや銀座店へ潜入してみた
駅から少し離れたところに繁華街が存在する都市、甲府。
距離にして800m。歩いて15分と言ったところか。
その繁華街を突っ切る銀座通り(おそらく店名の「銀座」はここから)に、
高級感を漂わせながらひっそりと構えるのが、かにや銀座店。
「かに」と「おにぎり」の看板が、実に可愛らしいが、見た目は完全な高級店。
ましてカニなんか出された日には、
時価という超強力ブラックボックスワードで、いくら持っていかれるか分かったもんじゃない。
そんな恐怖を心の奥で感じながらも、
抗うことのできない好奇心。
恐る恐る、そっとドアを開ける。
店に入ると、先客は3人。
カウンターのみの店内、10席くらいだろうか。
その細くて狭いカウンター越しに、
店員さんが2人、常連のお客さんとトークを楽しみつつ作業をしている。
ネタケースの無い寿司屋か、ここは
中の雰囲気も、
外装通りの高級感を醸し出している。
ビクビクしながらメニューをみてみると、、、
うぉ〜、ホントにおにぎりだけだ!
と、前知識通り、リーズナブルさへの安堵、
そしておにぎり専門店を目の当たりにしたという興奮にテンションが爆上がり。
ツッコミどころはたくさんある。
まず、本当におにぎりがメインという事実。
小洒落たおにぎり専門店なら鎌倉にもあるが、
ここの見た目はがっつり酒場。しかも結構高級チック。
そんなお店で出されるおにぎり。
さぞかし高級かと思いきや、
コンビニ顔負けのリーズナブルさ。
一つの値段が150~200円で、しかも職人の握りたてとは驚きである。
カウンターの上は、おにぎり専用のネタ(?)ケース。
それがズラッと横に並び、
未だかつて見たことの無い光景に、抑えられない興奮。
さらに、それだけで終わらないのがこの店の凄いところ。
メニュー裏面に目を通すと、
お茶漬け、飲み物、そして、申し訳程度の一品料理が並ぶ。
まず、「お酒」
まぁ何となくの想像はつくが、君の正体は一体なんだ。
コーラ、サイダーは分かる。
ジュース、、、バヤリースだろうか。
酒肴も全てが全てリーズナブル。
がっつり呑むというよりは、ちょびっと摘んで呑み、
ささっとおにぎりを食って帰れと言わんばかりのスタイル。
完全に余計なお世話だが、
この値段とおにぎりという需要。
お店やっていけるのか
そんなお節介も過ぎったが、
何と創業38年。
日本人とお米。
やっぱり切っても切れない関係だ。
お通しにはポテサラが出される。
じゃがいもとマヨ。
この料理だけのために用意されている食材だろう。
そして、飲み物だが、
「すみません、お酒お願いします」
「お酒ね、了解!日本酒と焼酎あるけどどうする?」
・・・
コーラとサイダーを分けるなら、
日本酒と焼酎も分けてよかろうに。
ということで、日本酒を付けてもらう。
チビっとお猪口で、
甲府の夜に乾杯。
う〜ん、あったまるね
日本人なら染みるこの味。
どこの日本酒かすら分からんが、
お店の雰囲気に呑まれ、熱燗がただただ美味い。
直ぐにでも食べたいおにぎり。
しかし、この興奮。
焦らしてもっと高めたい。
そんなM精神を持ち合わせた我々は、
日本酒のアテにこいつをチョイス。
ぽりぽりぽり、、、
これは、、めっちゃ美味い
しっかりとぬかに使った野菜。
人参もかぶも、
大根もきゅうりも。
そして、かぶの葉っぱも、、、
噛めばポリポリ&シャキシャキ。
塩分とぬか床のしっかりとした味が野菜に宿り、
過去に食べてきたぬか漬けランキングでもトップ3に入るほどのクオリティ。
正直、このぬか漬けを食べるだけでもまた甲府に来たい、、
そんな気持ちにさせてくれるほどのぬか漬け。
しかもこれで400円。
たまらない。
当然、お酒も進み、
2合目、3合目と空いていく徳利。
そろそろ、、、か。
職人の握るおにぎり。
焦らしに焦らした〆の一品、いざ実食。
職人が握るガチおにぎり!シャケに納豆に紅生姜?変わり種おにぎりも揃う老舗専門店にマジ感動
かにや銀座店の〆、
それに相応しいおにぎりを選ぶ。
しかし、
如何せんサイズが不明。
コンビニと同程度なのか、
値段を考えると一口大なのか。
いや、この店の場合逆に大きい事も考えられる。
全てが謎に包まれた、かにや銀座店。
サイズの確認も込めて、
まずは目の前の1番美味そうなシャケから注文。
注文と同時に、
白髪の職人が寿司を握るが如く、おにぎりを握る。
ザ・シンプル!
1分も立たず、シャケおにぎりの到着。
サイズはコンビニよりやや小さいくらいか。
しかし、そのサイズゆえ、色々な味を楽しめるのがまた嬉しいところ。
このサイズならあと2つは行けるな
己の胃袋を熟知する尾張の荒武者の如く、
瞬時に胃袋暗算。
そして、
一口。
・・・握りたてってやっぱ違うな
崩れそうで崩れない。
でも少し崩れるおにぎり。
その絶妙な握り加減に、
コンビニのマシーンとは違う、手作りの良さが凝縮されている。
少し塩っぱいところがあったり、
完全に均一でない塩加減もまた然り。
中にはボリュームたっぷりのシャケ。
これで150円、すごすぎる。
ヤメられない止まらない、おにぎり。
ひとつ食べて足りるわけも無く、追加発注。
キャパシティー的に、あと2つ。
専門店で食べる王道具材のおにぎりも良いが、
コンビニには置いていないような、ちょっと変わったヤツも面白い。
わさび漬け、からしナス、山ごぼう、、、
・・・ん?
納豆・・・?
のり巻きでなら定番の納豆だが、
おにぎりの具材としての納豆、、あまり記憶にない。
ありそうでない組み合わせ、
味の想像はできるが、少し気になる。
それと、紅しょうが。
シンプルがすぎるのか、
これも白飯のお供としては中々見ない具材だ。
白飯には欠かせないお椀は、
とうふ、あさり、なめこ汁の中から、なめこをチョイス。
ほどなくして、
〆の〆、
おにぎり&味噌汁の到着である。
おにぎりには沢庵が添えられ、
隙のない、ザ・ジャパニーズ。
味も当然、、、美味い。
ありそうでなかった、
この組み合わせ。
味はもう、、見たまんま。
職人の握るふんわり柔らかいおにぎりからこぼれ落ちそうになる納豆。
そのために口を大きく開け、大胆に頬張る。
糸がひくが、それも醍醐味。
ノリとの相性は言わずもがな、抜の群。
均一でない塩加減。
たまにガツンとくる塩分に、追い討ちをかける紅しょうが。
余計な味付け一切無しのシンプルなおにぎり、それ故、直で感じる紅しょうが。
それを正面から喰らっていく。
白飯にも合うがこの塩分、これは酒の肴としても通用するのではないかと、
おにぎりと紅しょうがのフュージョン、そしてそのポテンシャルを感じた次第である。
なめこの味噌汁には風味抜群の三つ葉が散りばめられ、
それをレンゲですする。
染みて、
染みて、、
温まる。
シンプルにして最強。
日本が世界に誇る、
ライスボール&ミソスープ。
ペロりと平らげ、完食だ。
程よい大きさ。
もうちょっと食べたいが、それは次の機会に。
かにやの「かに」ってなんですかね、、
と、山梨を去る前に解決させたい疑問を店主へとぶつける。
「あ〜それね。サルカニ合戦からとってるんだよね。あの臼とか出てくるやつね」
なるほど〜、
それでカニとオニギリなのか、、、
と、頭にこびりついて取れなかった疑問も解消。
納得してお店をサル。
おみや用にも握ってくれる、かにや。
会社帰りにチョビッと呑んで、
おにぎりを食べてもよし、持ち帰ってもよし。
甲府市民、なんて幸せなんだ。
やまなしなのに、やまだらけ。
味わい深い山梨を満喫し、翌朝鎌倉へと戻っていくのであったとさ。
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本日行ったお店はコチラ
●かにや ぎんざてん
●住所:山梨県甲府市中央1-13-9
●営業時間:17:00~24:00
ただしご飯切れでその前に終わることが多々あるようです。
●定休日:日・祝
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